カステラは、古くは室町時代にポルトガル人が上陸した長崎でその製法が伝えられ、その後独自の進化を経て今の姿になった。松翁軒は江戸中期の1681年、カステラ発祥の地・長崎で創業。代々菓子作り一筋に、300年を超える歴史を持つ。創業以来受け継がれてきた技術と伝統で、熟練の職人が一人ひとつの釜を受け持ち、丁寧に焼き上げている。卵、上白糖、ザラメ、小麦粉、水飴という原料は昔のままに、余分なものを一切加えない。しっとり、ふんわりした口どけとともに、底のザラメの食感も楽しめる。
カステラは、16世紀に長崎が開港したばかりの時代に、現在のスペインにあるカスティーリャ王国のパンが長崎に伝わったものです。しかし、松翁軒では、独自の方法を使ってカステラを作り、それを日本独自の和菓子として広める役割を果たしました。また、チョコレート味のカステラ(商品名:チョコラーテ)も松翁軒が開発しました。これは、当時世界的に流行していたチョコレートに触発されて8代目が作りました。チョコレート味のカステラは、通常のパウダー状のチョコレートを使用する方法ではなく、特注の板チョコを生地に溶かし込むことで、しっとり滑らかな食感やリッチなコクが生まれ、濃厚な味わいが特徴です。