江戸時代に海外貿易が許されていた出島や、武器商人トーマス=グラバーが住んだ邸宅など、異文化のスポットに溢れています。ちゃんぽん、皿うどんなどご当地グルメも多数。
長崎市には花月、興福寺、伊王島などの観光スポット、祇園祭、長崎くんち、長崎精霊流しなどの観光イベント、中華料理、からすみ、長崎ちゃんぽんなどのご当地グルメがあります。
戦国時代から国際貿易の拠点として栄えてきた長崎市。とくに鎖国時代は当地域の出島が唯一の海外交易の窓口でした。その特徴を生かして、19世紀はじめの出島を復元しようという計画が進行中です。
かわいらしい路面電車の長崎電気軌道の出島電停駅目の前にあるメインゲートの「水門」、畳敷きの洋館「カピタン部屋」、木造の洋館「旧出島神学校」などをたずねながら歩いていると、まるでタイムスリップしたような気分を味わうことができます。
高台へと足を伸ばせば、石畳の道に洋館や教会がたちならぶひときわエキゾチックな観光エリアが広がっています。路面電車や車でもアクセスできますが、日本初の斜面エレベーター「グラバースカイロード」を利用すれば一気に山頂です。
1864年にフランスのプチジャン神父によって設計された大浦天主堂、和洋折衷の洋館がならぶ東山手洋風住宅街、オリエンタルなムードの孔子廟・中国歴代博物館など見どころ満載です。
なかでも足を運んでおきたいのがグラバー園です。国指定重要文化財の旧グラバー住宅を筆頭に、旧オルト住宅、旧リンガー住宅などユニークな西洋屋敷を見学できます。最上部にある旧三菱第2ドッグハウスからの長崎市の街並みを一望する眺めはまさに圧巻です。
日本初の本格西洋料理レストランである旧自由亭も移築されていますが、現在では喫茶室になっていてリーズナブルに紅茶とケーキなどを味わうことができます。園内には四季折々の花が絶えることなく、とくにバラの季節などはまるで外国そのままのような雰囲気です。
歴史をたずねる旅のしめくくりには平和記念公園も欠かせません。長崎原爆資料館では世界の平和を祈らずにはいられない、当時の惨状を学ぶことができます。医師であり病の床につきながら平和メッセージを発信し続けた歩みをたどる永井隆記念館もおすすめです。
旅人のお腹を満たす郷土の味もバラエティ豊かにそろっています。日本三大中華街のひとつ新地中華街で飲茶、格式ある料亭で和洋中がミックスした卓袱料理、ちゃんぽん、皿うどんなど、どれを食べるか迷ってしまいそうです。
標高333メートルの稲佐山の山頂にある展望台からは1000万ドルの夜景が見られる。市内全景を望むことができ、360度のパノラマが楽しめる。 函館の函館山、神戸の摩耶山と共に日本三大夜景の一つ。モナコ、香港と並び世界新三大夜景として認定された。 稲佐山公園8合目ほどの広い敷地に公園が整備されていて、稲佐山野外音楽堂、滑り台や噴水広場などが設置されている遊具広場、猿と鹿を飼育している無料の動物園、約400台を収容できる無料駐車場がある。 登山道登山道がいくつか整備され、自然の中を歩きながら山を登ることができる。登山道付近は火砕岩地質で土壌が悪く、ナガサキマンネングサなど他の土地では見られない...»
通称「軍艦島」で知られる端島は、1800年代から炭の採掘が行われていました。労働者が暮らす鉄筋アパートのほか、映画館や病院などの施設が建てられ、一時は非常に栄えていました。しかし、主要エネルギーが石油へと変わったことで炭鉱は閉山し、島は無人島となりました。 観光スポットとしての軍艦島 現在、いくつかの会社が軍艦島へのクルーズツアーを企画し、観光スポットとして人気を博しています。ツアー参加者は、かつての住宅街を船上から望み、上陸後には坑道の跡やアパートを間近で見ることができます。朽ちた建物が並ぶ廃墟の町と、命ある植物のコントラストは非常に美しいです。 軍艦島コンシェルジュとミュージアム ...»
原爆の災禍を身をもって経験した長崎市民が「平和は長崎から」のスローガンのもとに世界の恒久平和を祈る象徴として、さる昭和30年5カ年の歳月と3千万円の寄附金により完成した青銅像。 像の高さは地上9.7メートル、重量30トン、製作は日本芸術院会員北村西望氏である。 概要平和祈念像は、長崎市平和公園に立つ高さ約9.7メートルの巨大な青銅像です。第二次世界大戦中に投下された原子爆弾の犠牲者を追悼し、平和を祈願するために1955年に建立されました。原爆の悲惨さを今に伝え、世界平和の願いを象徴するランドマークとして多くの人に知られています。 デザインと込められた想い彫刻家・北村西望氏の手によって制作...»
長崎の冬を彩る一大風物詩。約1万5千個にも及ぶランタン(中国提灯)が長崎新地中華街をはじめ、市内中心部を極彩色に彩る。 開催は旧暦の1月1日から15日。「皇帝パレード」や「媽祖行列」をはじめ期間中毎日開催される「龍踊り」や「中国雑技」など、中国色豊かなイベントも繰りひろげられる。概要 長崎ランタンフェスティバルは、長崎市で毎年旧正月を祝うために開催される大規模なイベントです。中国の旧正月を起源とするこの祭りは、長崎新地中華街を中心に市内全域で行われ、数千個のランタンが街を彩ります。華やかなランタンや様々なイベントが目白押しで、訪れる人々に幻想的な光景と文化体験を提供します。 ...»
山頂の展望台から長崎市内全域を一望できる、標高333メートルの山。 夜景の名所でもあり函館の函館山、神戸の摩耶山と共に日本三大夜景の一つ。モナコ、香港と並び世界新三大夜景として認定された。 稲佐山からの夜景は「1000万ドルの夜景」と称される。稲佐山の山頂自体も夜景スポットとなっており、夜間には電波塔のライトアップが行われている。 ロープウェイ稲佐山へは、長崎ロープウェイを使うことで直接山頂まで上ることができる。ふもとの駅「淵神社駅」から山頂の駅 「稲佐岳駅」まで1110メートルを運行。 稲佐山公園8合目ほどの広い敷地に稲佐山公園が整備されている。稲佐山野外音楽堂、滑り台や噴水広場など...»
ゴシック風白亜の天主堂で、現存する日本最古のカトリック教会。1864年に建てられ、翌年から公開。ステンドグラスの光が神々しい。 大浦天主堂の概要 大浦天主堂は、長崎県長崎市に位置するカトリック教会で、日本における最古の木造ゴシック建築として知られています。正式名称は「日本二十六聖殉教者聖堂」で、1864年にフランス人宣教師たちによって建立されました。現在では国宝に指定されており、その美しい建築と歴史的価値から多くの観光客が訪れる人気のスポットです。 歴史と背景 大浦天主堂は、江戸時代の鎖国政策が終わり、日本が再び外国との交流を始めた時期に建てられました。1864年、フランスのパリ外国宣...»
英語句スコットランド人貿易商のトーマス・グラバーの旧邸。1863年に完成したコロニアル・スタイル(バンガロー式)のおしゃれな平屋建ての洋館。 上から見ると四葉のクローバーの葉形をしている。応接室、寝室・事務室などがある。 また内部には、グラバーゆかりのステッキや釣り道具などが展示されている。 概要 グラバー園は、長崎市南山手町に位置する歴史的な観光スポットです。園内には、19世紀に建てられた洋風建築が数多く保存されており、明治時代の雰囲気を感じることができます。特に、スコットランド人商人トーマス・ブレーク・グラバーの旧居が有名で、長崎港を一望する絶好のロケーションにあります。 歴史 ...»
長崎市南部、南山手・東山手の石畳のオランダ坂沿い、旧英国領事館、グラバー園などが並び、エキゾチックな風景。 オランダ坂の概要 オランダ坂(オランダざか)は、長崎県長崎市に位置する歴史的な坂道で、異国情緒あふれる景観が特徴です。江戸時代末期から明治時代初期にかけて、外国人居留地として栄えたこの地域には、多くの西洋風の建物が立ち並び、その独特の雰囲気が観光客を魅了します。 歴史と背景 オランダ坂の名前の由来は、江戸時代に長崎がオランダとの唯一の貿易港であったことにちなんでいます。当時、多くのオランダ人商人が長崎に居住し、この地域に西洋風の建物を建てました。坂道は、オランダ人たちが行き交う場...»
明治から昭和初期に活躍した建築家、下田菊太郎が設計した国内に現存する唯一の遺構。1904年の建築で、長崎市内の石造りの洋館として最大級。 旧香港上海銀行 長崎支店 記念館の概要 旧香港上海銀行 長崎支店 記念館は、長崎県長崎市に位置する歴史的な建物で、現在は記念館として公開されています。この建物は、20世紀初頭の銀行建築の代表例であり、その美しい外観と内部の装飾が訪れる人々を魅了しています。 歴史と背景 旧香港上海銀行長崎支店は、1904年に建設されました。香港上海銀行(HSBC)は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、日本を含むアジア地域で広く事業を展開していました。長崎支店は、そ...»
中国僧真円開基の黄檗寺院。本堂大雄宝殿は国の重要文化財。異国情緒に満ちた寺域は県の史跡。別名「あか寺」。1620年に創建。 東明山興福寺の概要 東明山興福寺は、長崎県長崎市に位置する歴史ある寺院で、黄檗宗に属しています。1628年に創建されたこの寺は、中国の明朝様式を取り入れた建築が特徴で、異国情緒あふれる景観が魅力です。長崎の歴史と深く結びついた寺院であり、訪れる人々に静寂と美しさを提供しています。 歴史と背景 興福寺は、1628年に創建されました。江戸時代初期、中国からの渡来僧である黙子如定(もくすにょじょう)によって設立され、中国との交流が盛んだった当時の長崎において、重要な役割...»
世界に生息するペンギン18種のうち9種を飼育しています。そのうち6種の繁殖に成功しており、飼育種と繁殖種の数は、いずれも「日本一」です。 バーチャルシアターでは実写にCG(コンピュータ・グラフィックス)の映像を専用のメガネをかけて見ることで、水中に潜ったような疑似体験ができます。 長崎ペンギン水族館の概要 長崎ペンギン水族館は、長崎県長崎市に位置する水族館で、特にペンギンの飼育展示で有名です。2001年に開館し、世界最大級のペンギン展示施設として知られています。この水族館では、9種類のペンギンをはじめとする多様な海洋生物を観察できるだけでなく、ペンギンとのふれあいや学習体験を通じて、海洋...»
東地区の記念像地区、原爆落下中心地地区、長崎原爆資料館地区と、西地区の「スポーツのゾーン」、「広場のゾーン」を含む総合公園。 長崎県の平和公園の概要 長崎県の平和公園は、長崎市に位置する歴史的な公園で、1945年8月9日に投下された原子爆弾の被害を忘れないために設立されました。この公園は、平和への願いを込めたモニュメントや彫刻が点在し、多くの訪問者が平和の重要性を再認識する場所となっています。 設立の背景と歴史 長崎平和公園は、第二次世界大戦中に長崎に投下された原子爆弾の犠牲者を追悼し、世界の恒久平和を願うために設立されました。爆心地から北へ約500メートルの場所に位置し、1955年に...»
パリパリに揚げた細麺にとろみのついた具だくさんの「あん」をかけて食べる料理。長崎では好みによってウスターソースやお酢をかけて楽しむ。 長崎県の伝統的な料理です。名称からはうどんの一種と思われがちですが、実際には細麺を使用したものは中華料理の「炸麺(かた焼きそば)」に近く、太麺を使ったものは「炒麺」や焼きうどんに近い料理です。 この皿うどんは、長崎市の中華料理店「四海樓」の陳平順が、「炒肉絲麺」(麺と細切り肉を炒めた焼きそば)をアイデアにして考案しました。彼はちゃんぽんを出前用にアレンジし、配送中に汁がこぼれないようにするために少なめの汁で作られました。ちなみに当時の長崎ではちゃんぽんの出前...»
長崎ちゃんぽんは、全国的に知られるご当地麺料理で、太い麺と豚肉や魚介類、野菜を具とした、たくさんの具材が特徴です。九州を中心に、長崎ちゃんぽんの影響を受けたご当地ちゃんぽんが広がっています。 明治時代中期に、中華料理店の店主である陳平順が、長崎県にいる中国人達に安くて栄養価の高い食事を提供するため、福建省で自身が食べていた料理をベースに考案したのが「ちゃんぽん」の発祥とされる。その後、汁気の多いちゃんぽんを配達しやすくするため、陳平順がスープにとろみをつけたのが「皿うどん」のはじまりといわれ、現在では、油で揚げた細麺と焼いた太麺で作られる2種類がある。 長崎県のちゃんぽんは、福建省の料理を...»
しっぽくとは、卓のことであり、しっぽく料理とは卓上の料理そのものを指す。 上座も下座もない円卓を囲んで、和気あいあいと四季折々の地元の食材を調理した料理を楽しむ。様々な国や街から人々が集った長崎ならではのスタイルであった。...»
みりん干しは、水飴(みずあめ)、みりん、砂糖、化学調味料、食塩などでつくった調味液に浸漬後、水切りして乾燥した干物。軽くあぶって食べると、香ばしいく食欲を誘う。長崎県では、五島で獲れた旬のあじを平戸の醤油を使った秘伝のたれでみりん干しにしたものなどがお薦め。焼くとふわふわ、身もぷりぷり。平戸の醤油を使った秘伝のたれが魚本来の旨み存分に引き出す。魚自体に脂がのっていると、甘いみりんの味わいと良く合い絶品。アツアツ御飯にも、酒の肴にもぴったりで、長崎の豊な海の幸が堪能できる。...»
豚の角煮のことで、卓袱(しっぽく)コースの中の代表的な料理のひとつ。主に豚の三枚肉を材料とし、柔らかく煮て調理。中国の著名な詩人、「蘇東坡」が好んだことから、この名で呼ばれるようになったと言われている。中国の東坡肉(豚ポーロー)と同じく、ほろりと柔らかで、トロトロの食感が筆舌し難い美味しさ。ちなみに卓袱料理とは、長崎市発祥の大皿に盛られたコース料理。円卓を囲んで味わう中国料理や西欧料理が日本化した宴会料理である。...»
海老のすり身などを食パンで挟み、油で揚げたもので、明治の頃に中国から伝わった料理。長崎の料亭で出される卓袱(しっぽく)料理の一品で、広東語「蝦吐司」をまねたハトシという呼び方で広まった。中国名の文字からも「蝦」が「海老」、「吐司」は「トースト」の意味から調理法が分かる。その後、長崎の一般家庭料理となり、それぞれのご家庭では海老に限定せず、挽き肉、魚のすり身など色々な素材を使用。世界最大の海老の消費国・日本。日本人の味覚に合っていたのも長く愛される所以といえる。 「ハトシ」は、明治時代に清国(当時の中国)から長崎に伝わった料理。中国語で「蝦多士(ハートーシー)」と書くとおり、蝦=エビのすり身を...»
長崎市の野母崎(のもざき)の近海は、伊勢エビの好物である小魚やムール貝などが豊富に生息しており、それらをたらふく食べて育った野母崎産の伊勢エビは、たっぷりと肥えているだけでなく、濃厚な味と伊勢エビ本来の甘みを堪能できる。伊勢エビ漁が解禁される8月末~9月末の時期には、長崎市で有名な「伊勢エビ祭り」も行われ、伊勢エビを丸ごと1匹使った伊勢エビ丼や、生きたままの伊勢エビをそのまま焼いて食べる浜焼きなどが楽しめる。グッとしまった身からあふれる旨みを堪能してもらいたい。 旬 1月 2月 3月 4月 8月 9月 10月 11月 12月...»
長崎市の新三重、みなと、野母崎は巻き網漁の基地になっており、年を通して新鮮なイワシが水揚げされている。中でも、煮干の原材料になるウルメイワシの漁獲量では、長崎県は日本第三位の漁獲量を誇っており、それぞれの漁港の近くでは、その新鮮なイワシを使った”煮干”作りが行われている。カルシウムを筆頭にした栄養たっぷりの煮干は、そのままおやつやおつまみとして楽しむだけでなく、うどんやそば、味噌汁の出汁に使っても深い味わいが出て美味だ。 長崎の自慢、煮干しいりこは、日本一の生産量を誇っています。これらの煮干しは、多くの料理で使われており、その生産量は全国の煮干しの約3分の1を占めています。なぜなら、煮干しの...»
長崎市の琴海地区でとれる大村湾産モズクは細モズクといわれ、他の産地のモズクと比較して細いが、コリコリした歯ごたえが特長。喉越しのよいヌルリとした中に含まれる「フコダイン」は、海草の中でも特にモズクに多く含まれ、成人病予防に効果があるといわれている。春先が旬で、琴海地区の直売所では、新鮮なモズクを手頃な価格で購入できる。家庭で食べる時は、二杯酢やポン酢のタレをあわせて食べるのがおすすめだ。 旬 3月 4月...»
長崎市は全国でも有数のヒラメの水揚げ量を誇っており、三重、戸石、野母崎・三和地区で天然ものが水揚げされている。天然のヒラメは、身が厚く、脂がのっており、上品さを感じさせる甘みが堪らない。高島ではヒラメの養殖が盛んに行われており、”高島ヒラメ”として特産品化もされている。ヒラメは和食、洋食、中華料理と幅広く使われ、刺身からムニエルまで様々な料理で食べられているため、地元でも人気の食材のひとつだ。 旬 12月 1月 2月...»
長崎産は”トラフグ”の漁獲量で日本一を誇り、下関をはじめとするトラフグの人気のエリアに出荷されている。長崎市内の中では、戸石地区でフグの養殖も行われており、11月末に開催される「戸石とらふぐかき祭り」では、地元産のフグとカキが手ごろな価格で食べられる。長崎産のトラフグの特徴は弾力のある身とさっぱりとした味わい。長崎市内では、”ふぐ刺し”、”ちり鍋”、”巻き寿司”や”サラダ”、”唐揚げ”など、様々な料理で楽しめる。 旬 10月 11月 12月 1月 2月 3月...»
”ハモ”は、長崎市の以西、茂木や戸石地区での底引き、はえ縄などで水揚げされるものが多い。長崎のハモは5月頃からとられ、京都で行われる祇園祭の時期がくると、大半が京都に送られるため、県内に出回る数は減ってしまう。これは”ハモの湯引き”が京都の祇園祭に欠かせない料理となっているためで、この時期に漁獲された長崎県産のハモの多くは京都で消費されるようだ。ハモの湯引きとは、小骨が多いハモを開いた後、食べやすいように骨切りを施してから湯通ししたもので、ハモの身が白い花のように開いた外観が食卓に涼を呼ぶ。 旬 5月 6月 7月 8月...»
長崎県は真アジ漁が盛んで、その品質も評価を高い。その中でも、野母崎沖で一本釣りでとられたもので、体長が26センチ以上、重さ300グラム以上のものは、最高級のアジとして”野母んあじ”というブランド銘がつけられる。一本釣りは、漁獲の際に魚に傷がつきにくいという長所があるが、野母んあじの漁はそれに加え、釣り上げてからも手を触れずに、竿から船内の生簀へそのまま放たれ、自然の状態を出来る限り維持しながら市場へ出される、という徹底振り。漁師の技と魚への愛情があってこそうまれたブランド魚だ。 旬 9月 10月 11月...»
長崎沖の海底山脈「長崎海脚」の砂礫底や、水深50~200メートルの深海部には、”レンコダイ”が生息しており、長崎市の各漁港に水揚げされている。レンコダイは、見た目が鮮やかなことから、祝儀の際に塩焼きにして出されることが多い魚だ。また、塩焼き以外にも煮付けや吸い物にしても味が良いため、地元でも人気がある食材。タイ科のレンコダイは、エビ、イカ、カニ、小魚を食べて成長し、初夏と秋の年2回産卵を行う。漁が行われるのは4~8月の間だけ。限られた時期にしか食べられないめでたい魚だ。 キダイは、スズキ目スズキ亜目タイ科に属する美味しい食材として知られる魚です。この魚はレンコダイ(連子鯛)とも呼ばれ、釣りや...»
”ミズイカ”とは長崎での呼び名で、一般的には”アオリイカ”と呼ばれているイカだ。主に野母崎地区・三和地区、三重地区、戸石地区、外海地区などで、釣りや定置網などで漁獲されていて、しっかりとした厚みがある身のぷりっとした歯応えと、口に広がるイカの甘みがおいしい。ミズイカは、鮮度のいいものほど透明に近く、新鮮なものは活き造りをはじめとする刺身で食べるのがおすすめ。砂糖を混ぜ込んである長崎の濃厚なしょうゆとの相性も良いので、ぜひあわせて楽しんで欲しい。 旬 10月 11月 12月...»
長崎では、戸石地区で”カキ”の養殖が盛んに行われているが、その多くが県外へ出荷され、地元での消費は少ないという。そこで、地元のカキの質の良さを知ってもらおうと、毎年11月の末に戸石漁港にて「戸石とらふぐかき祭り」が開催されるようになったようだ。会場内では、その場で焼いて食べられる豪快なカキ焼きや、とれたての新鮮なカキが手頃な価格で販売されており、地元民はもちろん、観光客も十分に楽しめる内容になっているので、時期があえばぜひ参加してみて欲しい。...»
高島は、元々炭鉱の町として栄えていたが、高島鉱山の閉山により人口が激減、その対策として始まった産業のひとつがトマト栽培。高島の土壌は塩分を含んでおり、トマトの原産地であるアンデスの土壌に近かったことからトマトが育てられるようになったという。塩分が多い土壌に加え、与える水と肥料を最低限に抑える「スパルタ農法」で作られる”高島トマト”は、植物が本来持っている生命力を発揮しながら力強く育ち、糖分が高くなるという。こうして出来た高島トマトの実は、メロン並みの甘さを持つフルーティーな味が楽しめる。 旬 2月 3月 4月...»
”辻田白菜”は明治30年代より長崎で栽培されている伝統野菜で、名称は創始者である辻田長次郎氏からとられている。日本の主な白菜の型である「結球白菜」の先駆けで、当時の白菜としては、大型で丸く結球し葉肉が厚いため、主に漬物用として利用されていたようだ。それから栽培地が広まり、一時は全国的に作られていたが、品種改良されて耐病性、生産性が高くなった白菜に押されて、辻田白菜作りは徐々に規模が縮小され、現在では、種の保存用としての規模でしか栽培されていない希少な野菜となっている。 旬 11月 12月...»
長崎県の”ハウスもも”は、全国第3位の生産量を誇る。主な産地は、長崎市の琴海地区と茂木地区で、特に琴海地区のももは、12度以上というたっぷりの糖度と綿密な肉質を持つことから、濃密な甘さが楽しめると人気が高い。これは栽培時に「マルチ被覆」や「整枝」といった栽培管理をきめ細かく行った上で、出荷形態を統一することで、しっかりとした品質管理が行われるため、おいしいハウスももしか市場に出回らないためだ。ハウスももの旬は、5月から6月にかけて。その濃密な甘さを実際に食べて体験して欲しい。 旬 5月 6月...»
長崎県は全国トップクラスのびわの産地。果実がデリケートで気象条件に大きく影響を受けるため、生産者の手でひとつひとつ袋がけし、大切に育てられる。その長崎のびわの代表格といえば5月頃から旬を迎える”茂木”。江戸時代に中国から種がもたらされ、茂木地区で栽培が始まったためこの名がついた。ふっくらとしたオレンジ色でボリュームのある大玉は、糖度が高くジューシーでとろけるような食感が堪らない。一方、ハウス栽培の代表品種は、2月頃から出荷される”長崎早生”。果肉がやわらかく、口いっぱいに広がる上品な甘さが特徴だ。 旬 5月 6月...»
”長崎ざぼん”は、江戸時代に中国より長崎に持ち込まれて以来、栽培が始まったといわれており、日本に初めて持ちこまれた原木は、現在でも長崎市内の西山神社の境内にあり、旬の12月には実をつけるという。長崎ざぼんは、食べる前から楽しめるさわやかな香りが特徴。皮をむくと赤みがかった大ぶりな果肉が出てくる。大ぶりな果肉は食べ応えがあり、柑橘系の甘酸っぱさを存分に堪能できる。剥いた皮をお風呂に入れれば、さわやかな香りが疲れを癒すざぼん風呂として楽しめる。 旬 11月 12月...»
長崎市内では、すいかのハウス・露地栽培が盛んに行われている。中でも、琴海地区で栽培されている”長浦すいか”は、100年以上も前から栽培されているすいかで、日当たりに恵まれた尾戸(おど)半島の海岸沿いの平地で栽培されている。この栽培地の土壌は、表面が砂に覆われた赤土で、すいか栽培に適しているといわれ、それに加えた、徹底した温度管理と、細やかな水はけへの配慮をすることで、糖度が12度以上という甘い長浦すいかが育つという。収穫は6月。みずみずしい甘さが楽しめる長崎のすいかを楽しんでもらいたい。 旬 6月...»
”ゆず”や”かぼす”に似た外観、”ざぼん”やゆずの様な甘い香り、やわらかい果肉、酢みかんらしいさわやかな味を持つ”ゆうこう”。 他の香酸柑橘類と同じように、主に肉料理、魚料理、酢の物などの調味料や薬味として使うのが一般的だ。昔からある柑橘類だが、一時期、温州みかんとの交雑などが懸念されたため、生産が廃れていった。しかし、近年は、交雑の心配がない独特の品種だと認定されたため、長崎市東部の土井ノ首(どいのくび)地区周辺、外海地区といった地域を筆頭に、徐々に栽培地域が広がりつつあるようだ。 旬 10月 11月 12月 1月 2月...»
日本三大珍味の一つ「長崎からすみ」。鰡(ぼら)の卵を塩干ししたもので、古来より祝膳や茶懐石に重宝されている。一つ一つ違いのある鰡卵を見極め、各々に合うように手作業で丁寧に仕上げる。塩漬け、塩抜きをし、天日で2~3週間かけて干し上げていく。塩抜きと干し上がりの見極めが最も大切なポイントで、この工程が味を大きく左右するため、120年以上受け継がれた技術と職人の経験がものを言う。からすみと言えば、長崎というように、昔から野母崎半島や五島列島の鰡卵が最高級とされていた。...»
長崎は鎖国時代、唯一外国に開かれた町。経済的・文化的に独自に繁栄し、異国情緒ゆたかな商業都市として成長した。 「長崎物語」は昭和42年(1967年)、菓子店・唐草の創業当時より販売されているお菓子。独自の製法で練り合わせた生地をしっかり5層に焼き上げたバームクーヘンに、1本ずつ手作業でクリームを詰めて仕上げている。クリームにはオレンジピールが入っており、柑橘系のさわやかな風味が広がる。バームクーヘンを巻物にたとえ、長崎の歴史物語を込めた思いを表現している。...»
「おたくさ」とは、文政6年(1823年)長崎に渡来したシーボルトが、最愛の女性「お滝(おたき)」さんの名前にちなんで命名した、あじさいの花の学名である。薄い生地を幾重にも織り重ね、あじさいの花びらにかたどったパイ生地のクッキーは、ほどよい焼き加減による、“サクッ”とした軽い食感と、上品な甘さが楽しめる人気の銘菓だ。〔おたくさ〕あじさいの花は雨の長崎に似合う花として、長崎の市花に認定され人々に親しまれている。...»
長崎名物であり、卓袱料理で提供される”ハトシ”は、エビのすり身をパンで挟んで揚げたものだが、具にエビのすり身を使うため、高級料理となっている。そのエビの代わりに長崎産のアジのすり身を使うことで、手頃な価格で提供できるものにしたのが”ハトシロール”だ。さっくりとしたパンの食感と、アジや玉ねぎなどを混ぜあわせたすり身の相性が良く、オードブルや、スナックとして楽しめる味になっている。また、冷凍したものも販売されており、長崎空港や高速道路のサービスエリアでも購入可能だ。...»
カステラは、古くは室町時代にポルトガル人が上陸した長崎でその製法が伝えられ、その後独自の進化を経て今の姿になった。松翁軒は江戸中期の1681年、カステラ発祥の地・長崎で創業。代々菓子作り一筋に、300年を超える歴史を持つ。創業以来受け継がれてきた技術と伝統で、熟練の職人が一人ひとつの釜を受け持ち、丁寧に焼き上げている。卵、上白糖、ザラメ、小麦粉、水飴という原料は昔のままに、余分なものを一切加えない。しっとり、ふんわりした口どけとともに、底のザラメの食感も楽しめる。 カステラは、16世紀に長崎が開港したばかりの時代に、現在のスペインにあるカスティーリャ王国のパンが長崎に伝わったものです。しかし...»
長崎でお祝い事に欠かせないお菓子といえば桃カステラ。ほのかにピンク色の愛らしい姿は、桃の節句をはじめ結婚式や出産祝いなどで喜ばれる存在。長崎以外の地域ではあまり馴染みがない桃カステラは、ポルトガル伝来のカステラ(スポンジ)の上に、中国で不老長寿の縁起物とされる桃の姿をフォンダン(糖衣)で描いたもの。大人の手のひらに乗る大きさで、高さは5~7センチほど。長崎では桃の節句が近付く頃、多くの和菓子店や洋菓子店の店頭を飾り、春の訪れを告げる風物詩となっている。...»
カステラは、古くは室町時代にポルトガル人が上陸した長崎でその製法が伝えられ、その後独自の進化を経て今の姿になった。松翁軒は江戸中期、カステラ発祥の地・長崎で創業。代々菓子作り一筋に、300年を超える歴史を持つ。「チョコラーテ」は、伝統のカステラに新しいおいしさを加えたいと、明治時代に8代目が情熱を注いで完成させた。チョコレートパウダーではなく板チョコを使って丁寧に作られるチョコレート味のカステラは、しっとりと濃厚な味が特長。 カステラは、16世紀に長崎が開港したばかりの時代に、現在のスペインにあるカスティーリャ王国のパンが長崎に伝わったものです。しかし、松翁軒では、独自の方法を使ってカステラ...»
アジはタンパク質、脂肪、ビタミン、カルシウムなどすべての栄養素がバランスよく含まれている魚で、長崎県の県魚の一つとされている。「鯵の極味」は、アジを100%使用した揚げかまぼこ。すり身を石臼で練りあげ、半月天にした。アジの旨みたっぷりの弾力あるかまぼこだ。かまぼこの味を左右する塩も厳選している。長崎県崎戸沖の海水から作られる平釜炊き海水塩を使用。カルシウムイオンが豊富に含まれた塩で、フワフワしたパウダー状の塩の粒子が、魚の旨みをいっそう引き出してくれる。...»
元は料亭で提供していた角煮をアレンジしたもので、皮付きの三枚肉の豚肉を下処理してから煮込んだこだわりのアレンジ中華まん。皮付き三枚肉を使っているのは、まろやかな舌触りと、口の中でふわっと広がる味わいを大切にした結果で、二度のボイルで脂抜きを施してから、秘伝の甘辛のしょうゆダレで煮込み、一晩じっくり寝かして味を染み込ませることで、やわらかく、しっかりとした味が楽しめる”角煮まん”が出来上がる。角煮を包む、まんじゅうの生地には、ラードが混ぜ込んであり、具の角煮との相性が抜群の仕上がりだ。...»
五島列島は長崎の西方100キロに浮かぶ大小140余りの島々からなり、美しい海と豊かな自然に恵まれている。五島で獲れる真アジはクセがなく、高級とされている。その五島産の真アジをまるごと100%使って作った贅沢なかまぼこだ。味付けは砂糖、塩、酒、卵のみで、昔ながらの製法で作り上げている。もちろん、化学調味料などの添加物は不使用。舌にのせるとアジそのものの旨さがよみがえり、 コクのある魚のおいしさが口の中に広がる。...»
長崎市内から海沿いにある国道202号線を車で30分ほど走ると着く式見町にあるお店「船本かまぼこ」。そこの看板商品が”式見かまぼこ”だ。毎日、その日に販売する分のかまぼこだけを作り、出来たてのおいしいかまぼこを販売している。独自に仕入れた魚を捌いて、すり身にしたものを、一気に油で揚げて作られるかまぼこは、潮と魚の風味が良く、そのままでも十分な旨みを堪能できる。あつあつのかまぼこをほお張りながら、ドライブを楽しむのもおすすめだ。...»